いつも通り言った直後、この前の出来事が私の頭をよぎった。 私が先生の学校に行った日、下駄箱で――… 「ちょっと頼み事があるんだよ。」 亮太はそんなこと綺麗さっぱり忘れてしまったように、 いつもの爽やかな笑顔でそう言った。 「頼み事?」 この前のことを気にしているのは…私だけ。 そういえば確か、“忘れて”って、亮太に言われた覚えがある。