「ね…これ買って!!!」 隣で沈黙を続けていた先生に一応頼んでみる。 先生だって男なんだから、女の子にお願いされれば、もしかしたらもしかするかも…… 先生の目を見て訴えかけるようにじっとしていると、先生は咳払いをして私の耳元で囁いた。 「“見るだけ”じゃなかったのかな…?」 こんなときまで無駄に色っぽい先生の声に思わずドキッとしてしまう。 それでも平静を装って、私は先生のことを軽く睨んだ。