幼なじみと2週間









トイレから出ると、さっきの場所に恭吾の姿がなくなっていた。





「…あれ?恭吾?」





辺りをキョロキョロ見回しても、視界に恭吾は映らない。





もしかして…あたしがトイレにいるのが長すぎて帰っちゃったとか?





イヤな予感が頭によぎる。





でも…しょうがないよね。





仕方なく帰ろうと後ろを向いたとき、ほっぺに冷たさを感じた。





「ひゃっ!冷たっ!」





とっさに振り返ると、ジュースを二本もった恭吾があたしを見下ろすように立っていた。





「なーに勝手に帰ろうとしてんの?」





「いや…それはその、恭吾が先に帰っちゃったと…」





最後まで言い切る前に唇に冷たいジュースが当たった。





「っ…」





あたしは、唇に当てられたジュースを掴んで恭吾を見上げた。





「ちょっと…!!」





またもや言い切る前に遮られてしまった。





だけど今度は、フワッと香水の臭いがして……。





それで…唇に暖かいものがふれた。