キーンコーンカーンコーン





近くでチャイムがなった。





遅刻ー!やばいよ!





あたしは本日二度目の全速力で走った。





門を通り抜けると近くにいた先生とバッチリ目があって、思いっきりにらまれてしまった。





怖いってば…。





あたしはその視線を軽くスルーして、教室のドアを開けた。





「おはよー!」





「鈴遅いよ!来ないかと思ったじゃん。」





「ごめんごめん!朝色々忙しくて…」





「なになに!?男でも出来た?」





この大谷愛佳(オオタニアイカ)は、あたしの親友でなぜかあたしの心が読める。





「男なんてできるわけないって!愛佳こそどうなの?」





愛佳はちょっとギャルっぽい見た目だけど、全然話しやすいし可愛いから男女問わず人気だ。





「あー、あたし最近別れたんだぁ。束縛激しすぎてめんどくさいからフッた!」





笑顔でたまに笑いも交えながら話してくれた。





そんな恋バナをしていると、ハッと思い出したような顔つきになった愛佳があたしにこう言ってきた。





「あ!そーだあたしさ、今日合コンに誘われてて鈴も来ない?」





…合コン?





あたしはキョトンとした状態で、この顔を見た愛佳に大爆笑されてしまった。





床をドンドンと蹴り、手を叩いて笑い出した。





「ちょっと〜愛佳笑いすぎ!てか合コンていつから?」





「ごめんって!…っとね、放課後制服で〜だって!」





「あたし行こっかな。」





ちょっと興味あるしね。





「やったあ!一緒にいこーね?メイクしてあげるから!」





「ありがと!助かる〜!」





「いいよ〜。あ、じゃまたあとでね!」





「うん。あとでね〜!」





あたしは時計を見つめ、この後の合コンに胸を弾ませていた。