玲斗がどんな気持ちでこの言葉を言ったか……
あたしは分かってる。
でも…
あたしにはDollに帰る資格はないんだよ。
「それは出来ないよ…」
『なんでだよ?お前の言ってること全然理解できねんだよ!』
あたしの性で皆が戸惑って迷惑してるって言うのは分かってる。
だから、玲斗があたしに大きな声で怒鳴っても言い返せない。
『もしかして櫂さんと何かあったのか?!見つかったのか?』
「か…いは関係ないよ。これはあたしの問題なの!」
玲斗が櫂の話題を出してくるなんて思いもしなかった。
そしてあたしの中で近くにいるのにあたしが海だよって言えない悲しみが込み上げてくる。
ああ…あたしはやっぱり櫂が好き。
でもあの日みたいに辛い思いはしたくない…
それに敵グループの総長が好きな総長なんて――――
そんな中途半端な気持ちでDOllの総長は出来ない。
ごめんね、みんな…。
「違うから、櫂は関係ないから。ずっと前から決めてたんだよ…だって高校生になるしさ。親にも…。もう決めたの。だから総長は玲斗がなればいい…」
皆の事だいすきだよ。
でもね、チームの子よりも好きな人が見つかったの。
それも一般人ならまだしも敵グループなの…
だから、ごめんね…
今はこれしか言えない。
この学校に来て確信してしまったから。
KINGの総長のウミがカイだって…

