ドアが開かれてそこにいたのはやっぱり煽堂先輩。
ドアからあたしを確認すると寮長室に足を踏み入れた。
「遅くなってごめん!会長がうるさくてさ…」
「いえ、とんでもございません。さっきやっとお話が終ったところですの。」
「ふーん。じゃあ、海ちゃんもらってくよ。」
煽堂先輩はあたしを見て、「理事長室に案内するよ。」と言った。
あたしは瀬沢さんに「ありがとうございました。」といって寮長室を出た。
「さっきは色々ごめんね。いきなりいなくなってしまって…」
「大丈夫ですよ。それより、なぜKINGのあなたがあたしを迎えに?瀬沢さんが来るはずだったとお聞きしましたが…」
あたしは頭の中の1つの疑問をぶつけた。
「あぁ、それね。僕の気分だよ。自分の仕事は片付いてたしね。外部性に興味があったんだ。名字も竜崎だったしね。」
煽堂先輩はそう言って、続けた。
「まぁ、いわゆる不純動機?みたいな感じなね。」
と笑って言った。
ふ、不純な動機って・・・

