仁の怒鳴り声にイラッとしたようで、ようやくウァルドが振り向く

『なんだ、下らん用件だったら消すぞ。』


ぎろり、と冷たい瞳を仁に向けると、仁はあからさまに顔を引き攣らせる

『あぁー……、いや、うん。
やっぱええわ。』


『ちっ…。』

『舌打ちはひどいんちゃう!?
ってか、さっきから何悩んどるんや!』


するとみるみるうちにウァルドの顔が赤くなる


『…シルフィアが残念そうな顔してたから…、ク…クリスマスとやらをやるか迷って…た。』


ウァルドがあまりにも顔を赤らめるので私もつられて顔が赤くなる

最初はポカンとしていた仁だが、徐々に不快そうに眉間にしわを寄せる


『なんや、惚気かいな。
そないなことで、俺、ドスのきいた顔向けられたん?
むっちゃ不愉快。』

『…悪い。』


ウァルドがそう呟くと仁は軽くため息ついた後、ニッと笑った


『でもクリスマス、楽しそうやな??
俺ら悪魔やけど、やってみーひん?』