そんな中、私は無意識のうちに皆と距離を置いてしまう

『シルフィアちゃん、どないしたん??』

すると私の様子をおかしく思ったのか、仁が私に声をかけてきた


「いや…あの、私が側にいたら皆に迷惑がかかると思って…。」


『ん…?
なにいって…、あぁ、なるほど。』

仁は最初は疑問符を浮かべていたが、周りの視線に気づき納得したかのように頷いた

そして、私に向かってニヤリと笑う

『だいじょーぶ!
そないなこと、気にせんでええよ。
周りの声、よく聞いてみ。』

「え?」

『いいから、いいから!』

私は仁に言われた通り、耳を澄ましてみる


「あっ、あの子彼女さんかなー!?」

「うっそー!!
ショック!!!」

そんな声を聞いて、私はしばしばいたたまれない気持ちになる

しかし


「でも彼女さんも美人だよね!!」

「いえてる!
やっぱ、モデルさんかなにかかな!?」


『…………なっ。
大丈夫ゆうたやろ?』

そういって仁が頭をぽんぽんっと撫でた


「いや、きっと聞きまちが…。」

『ちゃうよ。
シルフィアちゃんは可愛い。
俺がいうだけじゃ、不満?』