「あーーー!!!あの時の!!!」

あたしは一応まだ授業中だったということを忘れて立ち、大声を出した。

「お~い、姫宮。うるさいぞー。」

先生に注意され、クラスの注目を一気に浴びた。

「すいません・・・」

多分、今、あたしの顔は真っ赤だと思う。

静かに座ると、隣の男は爆笑してた。

「誰のせいでこうなったと・・・」

小声で呟いたけど、隣は聞こえていたらしい。

「誰のせい?お前のせいだろーが」

男は笑いながら言ってきた。


まぁ、確かにぶつかったあたしが悪いですけど・・・


イライラしながら男を睨んだ。

「こらこら。そんな顔をしてちゃぁ、せっかくの可愛いお顔が台無しだよ?花梨チャン♪」

ニヤニヤしながら言ってきた。

「うるさいっ」

あたしはもう1度睨む。

「あんたって、本っ当に性格悪いよね・・・」

「あんたじゃなくて 立花 翔 だっての。覚えとけよ?」

軽く自己紹介してきた。


こういう奴って、イライラするんだよね。


そんなこんなで言い合いをしていると、いつの間にか学校は終わり、皆帰って行った。


「うわっ、お前のせいで時間やべーじゃん!どーしてくれんだよ?」

男・・・立花はイキナリ叫びだした。

「はぁ?そんな事、あたしに言われても知らないから!!」

再び言い合いが始まろうとした瞬間、

「あ、あたしも帰らなきゃ。じゃーね、花梨」

夏樹が挨拶をした。

「うん。じゃーね、夏樹ちゃん。」

「夏樹ちゃんじゃなくて、夏樹 って呼んで!ちゃん なんて気持ち悪いから!!」

「分かった。バイバイ、夏樹」

「バイバイ☆」

そう言って、夏樹は教室を出た。


友達できた☆


そんな事を思っていると、隣で立花が言った。

「お前の笑顔ってさ・・・鈴川 美里 に似てるな。」