おっと、お姉ちゃんに頼まなければ。

「ねぇ、お姉ちゃん・・」

「ん?どうしたの?」

「いつも悪いんだけどさ・・化粧してくださいッ!!」

お姉ちゃんの化粧の腕はプロ級。

あたしはまだまだ未熟者だからいつもお姉ちゃんに頼む。

「また??花梨も化粧できるじゃん。自分でしたほうが上手になるよ?」

毎朝言われるこの言葉。

「え~・・だってさ!!あたしの腕はまだ未熟だし、それに今日は入学式じゃん!!今日で第一印象だって決まるから、可愛くしときたいんだもん・・」

本当にそう。

今日であたしの高校生活が決まると言ってもおかしくない。

「もぅ・・しかたないなぁ。」

そう言って、お姉ちゃんはいつもしてくれる。

やった~♪

これで今日のあたしも完璧!!

ママが女優だったし、パパも美形だから、元々顔のつくりはいい方。

お姉ちゃんがパパ似で、お兄ちゃんとあたしはママに似てる。

「はい、化粧するからこっち向いて。」

「は~い」

高校のクラス、どんなクラスになるかなぁ??

知ってる子っているのかな??

いい友達ができたらいいな~

そんな事を考えてるうちに、お姉ちゃんが化粧をしてくれた。

「・・よしっ、できたよ。今日も完璧◇*」

「ありがとーー☆」

お姉ちゃんに化粧をしてもらってから、髪をセットする。

髪をするのは昔から好きなんだよね~♪

「あ、次あたしもやって~!」

お姉ちゃんの髪もいつもあたしがする。

だから、

化粧=お姉ちゃん

髪形=あたし

って感じ。

お姉ちゃんの髪をやっているとき、ふとお姉ちゃんが呟く。

「花梨も可愛いから、女優か、あたしみたいにモデルをやったらいいのに~・・」

「あ~・・俺も思う。花梨なら絶対に受かるだろ!」

また言われた・・

お姉ちゃんはママの後をついで・・はないけど、モデルをやってる。

「だーかーらぁー、あたしは絶対嫌!!なんで女優なんてしなきゃなんないの?!」

誰がなんと言おうと絶対にやんない!