それは、雨が降る日。

クウと初めて会った日と同じ。

その日はカナの家でいつもの4人が集まることになっていた。

戸を開け、傘を差す。

空の色は灰色。

厚い雲のせいで、外が少し暗く感じた。

十字街のところまできて、左に曲がる。

すると、黒い傘を差してこっちに向かって歩いてくる男の子が目に入った。

最初は遠すぎて、誰だかわからなかった。

だけど近づいていくにつて、だんだん顔がはっきりしてくる。