ある昼の街角。

ある女の子が安くて少し古いアパートに住んでいた。


佐藤ここ

高校2年生の17歳。

実家は北海道だが、行きたい高校が東京だったので

今は、一人でこの大都会に暮らしている。

さえない高校生だ。



親がいないということもあり

最近は勉強もせず、遊びほうけていた。

いつも一緒に遊んでいる友達、カナは今日の朝帰ってしまい、

その時の残骸で、おやつの袋や空のペットボトルが部屋中に転がっていた。

それらをかたずけると、その後は暇だった。

時計の短い針は、もう12を少し過ぎていた。

とりあえず手ぐしで髪を整えると、床に転がっていた財布を拾い家を出た。