そして私は、『その紙ほしい』と内藤くんに言った。

「なんで?」

「なんでってなんで?」

「……………」

「………ダメ?…」

「誰から何聞いた」

ちょっと不機嫌な顔になった内藤くん。


「誰からも何も聞いてない」

「言え」

「知らない」

「言えよ」

「知らないよ」

「言えって」

「内藤くんの事、何も知らないよ」

ポカンとする内藤くん。

「内藤くんの気持ちも知らない」