「……岬?…」

「はい」

「岬だと?!」

また大きな声を出されて、注目されて、女の子たちには…。

……恐ろしく睨まれる。


「あんの馬鹿…」

頭を抱えて、そう呟いた拓也くん。

「…どうか…しました?」

「なんか言われてないの?」

「俺のって言われて…。あの紙に書いてあること…知ってんだろ?って言われて……。私が拾った事に驚いた…って」

「他には???」

「…それだけですけど」

「え?それ本気!?」

「…はい…」

「それでその会話終了?!」

「…終了…でしたね」


私がそう言うと、拓也くんは、

「ばかやろーっ!!!」

そう叫んだ…。


…私、睨みで殺される気がする…。

とても怖いんですけど…。