*――――side 岬――*



自分の気持ちを伝えてもいいのかわからず、そのまま時間だけが過ぎていく。

こんな気持ちは、初めてな気がする。


だから、どうしていいのかわからなかった。




…最近、放課後にこうして一人たそがれている時間が増えた。

ベランダから、校庭を眺める。


「はぁ……」

真っ白な紙を見つめ、ため息をこぼす。


今まで自分がやってきた事に、腹が立って、ため息をついて呆れる。

…今までずっといい加減すぎた。

恋を上手く進めることも出来なければ、これから先を真っ直ぐ歩いて行くことも出来ない。