「いえ…」

「ほんとごめん」

そう顔の前で両手を合わせて、申し訳なさそうな顔をする。


「気に、しない…で下さい…」

そう伝えて教室を出た。



「ぁ、砂瑛!!」

振り返らなくてもわかる、その声。


「浤太…。どうしたの?」

「別に」

「…そう…」

「屋上、行かね?」

人差し指を上に向けて、そう言った。


そんな浤太に頷いて、屋上に向かった。