純情オオカミ








「よろしい」


ハルくんは私をみて優しく笑う。

それに安心して笑顔になる。
もっと怖い人かと思ったよ…。

まだ印象は怖いまんまだけど
前よりは少しだけマシになった。

そして私たちはお店までの
10分間、他愛もない話をした。



「亜緒は何たのむ?」


横に座る瑠衣が聞いてきた。

んー、何たのもうかな。
お腹減ってるんだよな。


「オムライスとハンバーグと
ライス大盛りだけでいいかなぁ」

「「だけじゃねぇし!!」」


前に座っている快斗くんと
ハルくんが声を揃えて言った。


「亜緒ちゃんこう見えて
実はたくさん食べるんでーす」


なんか、胃に入るんだよね。
女の子としてまずかったかな


「その体のどこに入んだよ」


ハルくんは不思議そうに
私のことをじろじろと見る。


「ねー!細くて背も低いのに」

「女の私としてはうらやましい体質」


瑠衣と快斗くんも
私のことをじろじろ見る。

…はずかしいー。
そんなに見ないでよー!!

私は手で真っ赤な顔を隠した。