とぼとぼ美奈ちゃんの後ろを歩く

心なしかその背中は寂しげで、
私まで悲しくなった。



「…あのね、有希。あんな低脳な奴らには好きなだけ言わせておけばいいのよ」

「でもあいつら美奈ちゃんのこと何も知らないくせにあんな事、」

「私は貴女が心配なの。本当は、私の他にも友達を作ってほしい」

私は今まで美奈ちゃん以外の友達なんていらないと思っていた。

でも、この状況が寂しい事だっていうのも本当はわかっていた。



「私なんかの陰口を言う奴らの為に、貴女が汚い言葉を口にする必要はないわ。分かった?」


「…はい」

「いい子ね、ほら行くわよ!」

そう言って、美奈ちゃんはまだ少ししょげている私の背中をドンと叩いた。