王子な彼の恋は盲目


「ああ、そんな顔をしないでくれ…ゾクゾクするじゃないか…!」

「帰れ変態!」



こうなればもう半泣きだ。



「ね、姉ちゃん!」

「有斗!」

「黒い服のオニーサンからお菓子もらったぜ!!」

「何!?」


車付近に居る黒服のお兄さん達に目をやると、無表情で一礼した。
サングラスで顔がわからないのがなんとも怖い。



「有希、準備しなくていいのかい?」

「はぁ?準備って…」

「姉ちゃん時間見てみろよ」



時計に目をやると、家を出ている時間はとっくに過ぎていた。



「ち、遅刻…!」


急いで家の中に入って朝食を準備し、有也を幼稚園に送っておくよう有莉に頼む。


身だしなみを整えて家を出たときには時間がヤバく、私は彼の車に乗るしかなかったのだ…