動揺して手に持っていたスコップを倒してしまった。 桂が慌てて振り返る。 『え・・・沙耶・・・?』 あたしはなんていっていいかわからなかったから、黙り込んでしまった。 『ちょっとどーしたのー? もう片付け終わったんだねッ! 続けて仕事ってキツいから、ちょっと休んでからでいいよ?』 「・・・うん・・・」 本当は言いたいことがたくさんあった。 どうして頼ってくれないの?どうして独りで抱え込んでしまうの? ・・・でも、言ってはいけない気がした。 桂が離れていってしまいそうで、怖かった―