「わしは、姫じゃったんじゃのぅ。
わしが…姫、ほほっ。」
壱さんは笑う
「つまり、いま揃っている罪は【傲慢】【強欲】【怠惰】【色欲】、そして亡くなった【憤怒】、狂った【暴食】です。
あとは兄上の【憂鬱】…、残ったのは【虚飾】。
つまり…、菖蒲さんは【虚飾】ですね。」
「そう、彼女が虚飾だよ。」
背後から聞き覚えのある声がする
とても、聞き覚えのある声が
「兄…上…。」
「んー、皆お揃いで。
試練は楽しかった?」
くすり、と兄上は微笑する
そして、ズズズと刃物がなにもない所から現れる
「兄上…!
やはり兄上は戦うことを望むんだね…!
カギを手に入れればすむじゃないか!」
「だめなんだ、それじゃだめなんだよ漣。」