「私は、三番目の娘の生まれ変わりです。
父親の死によって、すべてを放棄した【怠惰】の罪をかせられています。」

「この話は…。」

「えぇ、恐らく現代の美女と野獣の原本でしょうね。
あら…?
justiceさん、髪にガラスがついていらしてよ。」


そういうと、菖蒲さんは僕の髪に触れる

「いっ…!?」

「あら、ごめんなさい!
髪を抜いてしまったかもしれませんわ!」

「いえ、ガラスをとって下さってありがとうございます。」


「ふふっ、やはり身体が弱いのは嘘なんですね。」

「…ええ、もう観念して白状しますよ。
別に僕は身体は弱くもありません。」


菖蒲さんはさっきから僕をjusticeさんと呼ぶ


パーティーでも、僕がjusticeという名でゲームセンターに陣を張っていたことも気づいていた


「ところでなんで知ってるんですか、僕がjusticeってこと。」


返事を返そうとした菖蒲さんの口を影のようなものが塞ぐ


「は…!?」


その影は椿さんにも纏わり付き、そのままズズズとものすごい速さで二人を引きずっていき、一つの部屋の中に消えて行った

「菖蒲さん!
椿さん…!!!!!」