―justice―



娘は泣きだしましたが、いかなければ家族を殺すといわれ、一緒に行かないわけにはいきませんでした。

城にたどり着くと、城の中はたいへん美しく、娘は獣と一緒に暮らしていくうちに獣に心惹かれるようになり、そして心から愛するようになりました。

あるとき家族のことが不安になった娘は一週間で帰ってくることを獣に約束して家に帰ります。

そして、家に帰ると父親が病気で倒れていました。

娘に再び会えたことを喜びましたが、父親は持ち直すことなく死んでしまいました。

葬儀を終え、姉妹はお互いに慰めあい、娘は父親の死にあまりのショックをうけて部屋に篭って食事もとらなくなりました。

だんだんと気持ちが落ち着いてきた娘が、獣のことを思い出した時には一週間はとっくに過ぎてしまっていました。

城に戻った時には城は黒い紗がかけられていました。

獣の姿はどこにもなく娘は何倍も悲しくなります。

あるとき庭にキャベツが一山積まれているのに気がつき、山をひっくり返すと黒い獣がキャベツの下に横たわって死んでいました。

娘は素早く水を持ってきて獣に休みなくかけ続けました。

すると、獣はすくっと立ち上がり、なんとあっという間に美しい王子に姿を変えたのです。

城の黒い紗ははがされ、ふたりはいつまでもいっしょに幸せに暮らしましたとさ。


おしまい