『夏の庭と冬の庭』
原題:Von den Sommer- und winergaren
ある時一人の商人が年の市へ出かけようと思い、三人の娘たちに土産は何がよいか聞きました。
一番目と二番目の娘はドレスや宝石などを頼みましたが、三番目の娘がバラが一本欲しいと言いました。
しかし、バラだけは手に入られず、最愛の娘に何も土産を持っていけないのかと考え込んでいると、商人はある城の前にたどり着きます。
城には庭があって、その庭は半分は夏で、半分が冬の気候でした。
夏側の垣根がどこもかしこもバラで一杯なのをみると、商人はこれてバラが手に入る喜んで近寄り、一本だけならバレないだろうと思い、バラを折ると、馬に乗って帰り道へと進みました。
馬でしばらく行くと、何かが鼻息を吐きながら後ろを追いかけてくるのが聞こえたので、振り返ってみると、大きな黒い獣が追い掛けて来ていました。
獣は、商人に追いつくと、バラを譲る代わりに美しい娘を妻として自分によこすようにと商人に言いました。
男は、どうせ娘を貰いに来れないだろう、と考え申し出を受け入れます。
しかし、一週間して娘たちが食卓についているとなんとあの黒い獣が娘をさらいにやって来たのです。

