【それはね、人魚の涙。
あれが錆びたカギに流れ落ちれば、一発で綺麗に錆びがなくなるよ♪♪
そのためには人魚さんの望みを叶えてやらないと…ね?☆】
『おい、てめぇ。
望みって何だよ?』
【人魚さんはねえ…《声》を無くして悲しんでいるんだよ♪♪
《声》をあげたらどんなに喜ぶことだろう…!!】
『声、ねぇ。』
【ふふふ♪
どうするかは君達次第、あ、普通の《声》じゃだめだよ♪
特殊な《声》、じゃないとね…?
以上、ばいにー♪】
そうしてぷつりとスピーカー音が途切れ、人魚の涙をすする音だけが聞こえてくる
『くく…、これは俺様への試練だな。』
暁さんは楽しそうに口元を抑え、笑う
『だがな、俺様は声をあげる気なんてさらさらねぇよ。』
そして、彼は意味ありげな視線を僕に向ける
暁さんと目があった途端、僕の脳内に警鐘がなり響いた
いやな予感がする
その予感は、不幸にも的中したのだった

