『子供たちが屠殺ごっこをした話』
原題:Wie Kinder Schlachtens miteinander gespielt haben
ある時、二人の兄弟がいました
父親が豚を潰す様を見たある兄弟は退屈だったので、それぞれが"屠殺屋"役と"豚"役となり、その末に兄は弟を"屠殺"してしまいました。
まだ赤ん坊の末子を風呂に入れていた母親は、悲鳴を聞いて駆けつけると目の前で我が子が我が子を殺している様子を目撃します。
激情にかられた母親は、弟の喉に兄が刺したナイフで兄の心臓を突いて殺してしまいました。
更に、そうして目を離した隙に末子が浴槽で溺れ死んでしまっていました。
そのことに母親は気付き、母親は全てを悔やんで首を吊って亡くなりました。
その後、畑仕事から戻った父親はそれらの惨劇を目の当たりにし、悲しみの余り間もなく死んでしまいましたとさ。
―おしまい