「全員集まってるね?」

広内先生の確認に
みんなではい、と答える。

「早速明日の試合順に発表していくね。
 まず…」

私たちはけっこう後のほうだ。
みんな、対戦相手をきいて
一喜一憂している。
私たちの相手はどんなひとだろう。
優子と目配せしながらひたすら待つ。

「…で、最後、長野瀧ペア」
「「はい」」

ごくっと唾を呑む。
広内先生が神妙な顔つきになる。
一体、どんな…
優子と手を握り合った。

「良いのか悪いのか…
 すべては君たち次第だよ。
 長野瀧ペアの明日の初戦相手は」

ぎゅっと握り合う力が強くなる。

「県大会常連校1番手
 榊原霧ヶ窪ペアだ」