月の下の砂漠の上で


妥協しなかった二宮先生に感謝した。


歌い終わってみれば、拍手喝采がどっと私を包みこんだ。

ただ一人を除いては、賛辞ばかりが降り注ぐ。そう たった一人のティマを除いて。



「楽器の準備を。まだ 舞が終わっていない」

一瞬悔しそうな顔をしてたけどすぐに挑発的な態度に戻って【舞いなんかお前に踊れるわけないだろ】と目で訴えてくる。

さっきの賛辞で調子に乗っていた頭が一気に冷めていく。おまけに冷や汗まで出てきた気分

人生 生きてきて今までの一度も舞なんて踊ったこともないし関わったことすらない。

私の表情から何か読み取ったティマは、また余裕の笑みを浮かべ始めた。


あんなに可愛い顔をしてるのに どうしてこんなに性格が歪んじゃったんだろ…



あー 何かもうとりあえずアレでしょ?


下手か上手いかは別としてとりあえず面白い余興になればいいんでしょ?

なら…


最後までやってやる。