月の下の砂漠の上で


この言葉の意味はわかってる。

ここを追い出されたら私は行くところがないし、自分ひとりじゃあっちの世界へ帰れるかもわからない。

今ここで選べと言ってるんだ。

お母さんにも菜々美にも会えないくなるかもしれなくなるんだったら

答えはでてる


「歌ってあげるし踊ってあげる。でも、歌える歌もないし舞なんて踊れない」


「お前の言う世界が本当にあったならその国の国歌でも歌えばいいだろう。舞は先程 芸者が踊ってたのを似せればいい。」

余裕の笑みを浮かべるティマ 。

【せいぜい恥をかけばいい】舞台へ向かう途中聞こえたティマの言葉に頭の中で何かが切れた。


ええ、ええ!やってあげますよ!!


日本の国歌って【君が代】でしょ?

卒業式前になると音楽の授業で練習したし、歌えないことはない。


全員の視線が集まるなか、緊張しながら息を吸い込んだ。

伴奏のないアカペラで歌う国歌なんてこれが初めて

音楽の二宮先生が言ってた【君が代】の歌い方を思い出す。



大きく息を吸い込みこの世界に来てから初めて

この地上に声をのせた