Side ライル


「王、少し休まれますか?」

「いや、まだ雑務が多く残っているだろ。少しでも早く帰る」

「はい。」


支配下の領地で催し物があり挨拶をしてきた帰り。

砂漠をカーマに乗って横断するが、




何だ、あの黒い陰は…?


近づくと変な格好の女。



こいつ死にたいのか?



「王、どうなされたのです?」


そのまま気づかないフリをすればよかったのだが、この胸騒ぎが放っておくなと唱えている


「おい、そこに倒れている女を王宮に連れ帰る。手を貸せ」


「それは…」


「下働きとすれば問題ないだろ。」


「下働きの者でもそれほどの階級を持っております。この者は…」


「早くしろ」


「…かしこまりました。」



管理に任せたまま宮殿に帰り少したてば 女のことなど頭になかった。



だから、あの女が庭に迷い込んだときは驚いた。
下働きになりもう二度と会わないだろうと思ってたから



だが どうしてだろう?

この女を近くにおきたいと思った



そんな感情は初めてで 戸惑っていた