月の下の砂漠の上で


Side 美月

涙が止まらなくなり人目につかない馬小屋に入る。

わらの匂い…

しばらくここで休みたい。せめて涙が引っ込むまでは

そう思っていたのに一向に涙は止まる様子はない。

さっきのことで一気にタカが外れ家族とか友達に会いたいとか、家に帰りたいとか寂しさばかりが込み上げてくる

どれほどたったのか


キィーー

錆びれた木製のドアがあく音


「美月」

優しい声

「ラ … イル。どうしてっここ に?」

「探してたんだ、美月を。やっと見つけた」

「…」

「ティマから聞いた…すまない。軽率だった」

「ライルが謝ることじゃないよ。それに何もされなかったし大丈夫」




「美月…お前は俺と対等でいたいと言ったな?」

「…え」

「なら俺の前では強がるな。そのままのお前でいい」

「あたし…この世界では権力と地位が全てだって思いしらされた気がしてっ…ちょっと怖くなっちゃって」

「そうか」


「なんか涙が止まんなくなっちゃった。ライルに大口叩いといてカッコ悪いね」

もう、恥ずかしい

「近くにいてやらなくて すまない。お前が涙を流す前に駆けつけられなかった」

「ライル、あたしは守ってもらう側の女じゃないよ。ライルの侍女ってことは逆にあたしがライルを守る側なんだよ」