月の下の砂漠の上で




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Side ライル


美月の姿が見当たらない。

せっかく公務が早く終わって一緒にいられる時間ができたというのに

宮殿中を探し 残るのは庭。いってみるか


「兄様ぁー」

前から駆けてくるのは体が弱いのに全力でこちらに走ってくるティマで

「まだ、大人しくしてたほうがいいんじゃないのか?この前も寝込んでいたのだろう」

「大丈夫です!今日は本当に体調がいいので」

「庭の方に行ってたのか?」

「…はい。少し散歩でもしようと思って」

「そういえば、美月が庭のほうにいなかったか?」


「・ ・ ・ ・ 」


「ティマ?」


「…すみません」


「なぜ謝る?」

「僕は最後まで止めなかったのです。兄様は王。私情でただの侍女だけをみてはいけないと、思って…」

「何の話だ?」

「美月さんが嫌がっていましたがルシエは強引に清浪塔へ引っ張って…」



「っ!?」

「でも、今 確認したら入る前に美月さんが逃げたので清浪塔には進んでいません。」

「それで美月は!?今 どこにいる!?」

「…わかりません。」