「なん…で」 「まだ、夢の続きが見たいんだ」 「えっ」 「春が来たら、俺の夢が覚めると思ってた。でも納得いかない。なぜ目を向けない。俺は、ただの自惚れか?」 あたしは首を思いきりふる。 「桜が咲いた。だから、あたしは夢から覚めたはずなの。でもキミは知っていますか?あたしの夢の続き」 「夢の続き、一緒にみるって、どうだろう」 「例えば?」 「例えば…」 「夏の匂いを探すとかは、どうだろう」