銀色の閃光が、ピシャリと窓の外で光った。

今日は、嵐だ。雨はどしゃぶり、雷が絶え間なく鳴っている。

こういう日は、家の中でじっとしているのがいい。

佐々木家の長男、佐々木涼太郎は綺麗に片付けられた自分の部屋の窓のカーテンをそっと閉めながら思った。

涼太郎は、エリート高校に通う、18歳、高校3年生。

みんな進路だなんだ大騒ぎしている時に、これからの未来にあまり興味を持たない。

これには、家族みんなが心配していた。

でも、涼太郎には本当にコレといった夢がなかった。

それには、本人自身も困っていた。