1分と31秒のとびら。

でも、ギリギリのところで、私の頭の中には由紀の彼女の顔が浮かんだ。

彼女・朋美とは友達だから、簡単に顔が思い出せた。



もう別れたって言ってたけど、別れる前は、『こんなこと』してた?


『こんなこと』、彼氏彼女じゃないのにしちゃうの?



流されそうな意識の中、由紀の唇が私の唇に重なる直前、私は身をよじって由紀の腕から逃げ出した。




「ひより?」



「由紀どうしたの?昨日から変だよ・・・」



「どこが?」



「こういうこと、今までしなかったじゃん・・・」