由紀は微笑んで、私の頬を撫でる。

それから、温かくて優しいキスをくれた。



このまま時間が止まってくれればいいのに。

もし、時間を戻せるなら、この瞬間を永久に繰り返したい。




でも、私には分かる。
もう"力"は私の中にはないんだ。



唇を離して、由紀の目を見つめる。



「・・・もう私の"力"、なくなちゃったみたい」