橘:
「ふぅー……」


なーんか……

最近、この何事も起こらない、所謂“平穏”な毎日に妙な違和感を感じてならないこの頃だ。

1ヶ月前、オレは[青柳高校]とその中核を担う[生徒会]にまつわる“真実”を追求するべく、右往左往していた。


この出来事は、オレのこれまでの人生観(『聖光院』のことを含む)を変え、本当の気持ちとやら(恋愛的な意味を含めた)を気付かされ、更には命がけの[救済](『心の闇』に関する“事件”にて)をするハメに至るまでに達している。


こんなドタバタと厄介事が疾駆するなんては、人生を通してもそうそう体験できるものではない。


全てに決着のついた途端に、それまでのドタバタはどこへやら……


[特に何事もない]平凡で退屈な毎日が戻ってきた。


橘:
「はぁ………」



最近はため息ばっかりだな……

ちくしょう……



これがオレの望んでいた“平穏”なのかぁ……

[失ってみて初めてその重要性に気付く]という話はよく聞くが……


実際に取り戻してみると、それがまた[当たり前]になって退屈が生まれる。


橘:
「ジレンマか……」


まぁ……平和なことが悪いってんじゃないがな……


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