竜二と二人きり…。


気まずい様な、嬉しいような…。


「ごめん。怒った?」


私は、チラッと竜二に目をやる。


「怒った」


やっぱり~?


竜二はそう言うと、そっぽを向いた。


とても、不良グループのボスで、ヤクザの息子とは思えないほど可愛い。

でも、本気で怒らせると怖いんだろうしなぁ。


私は、少しの間、黙って竜二に背を向けていた。

すると、


「愛美…」


竜二が後ろから、私を抱きしめてきた。