竜二が連れて行ってくれた場所は、とある路地裏だった。


「人は通らないし、この辺りはオレらのテリトリーだから」


だって。


さすが。 やっぱり、そういう場所があるんだ。


「実はさ、ジンに怒られたんだよ。オレ」


少し罰悪そうに、竜二は笑った。


「ジンに…?」


そうだった。


ジンに、二度と来るなと言われてたのに。


私、大丈夫かな?


ちょっと心配…。


「で、ジンは何て…?」


恐る恐る聞いてみた。