見上げると、ジンは、愛想の無い声で言った。


「もう来ないでくれる?それから、ここの事は、誰にも言わないでね」


来ないで…?


「は、はい…。分かりました」


何でよ。


何でそんな事を、初対面のあなたに言われないといけないのよ…。


調子に乗っていた自分が、バカみたいじゃん。


「ジン、てめえ、何言ってんだよ」


「竜二は、黙ってろ!」

一喝する様に、ジンは怒鳴った。


「それじゃあ…。さよなら」


泣きたくなる気持ちを抑えながら、私はクラブを後にした。