「こいつら、外に出して」


「はい!ジンさん!」


高志くんたちが、男達を引っ張りながら、外へ連れ出した。


やっぱり、あの男の人が、“ジン“なんだ。


スラッとした体型で、顔は少し冷たい印象がある。


でも、かなりカッコイイ。


シャープな顔立ちだ。


「悪い、ジン。助かった」


柚が救急箱を持ってきて、傷口に消毒をしている。


その度に、しみるのか、竜二はしかめっつらをした。


「いいよ。でも、あんな5人で殴りかかられてその程度って、さすがだな」


少し笑いながら、ジンは言った。