羽山組は、復活できる状況ではなく、事実上、消滅した。


寿は、クスリをやっていたらしく、あっけなく逮捕。


今も、服役中らしい。


そして今、私は竜二の家で暮らしている。


ただ、まだ形になるものは何もなくて、ただの居候なんだけど…。


「愛美、こっち来いよ。早くしないと、ジンたちが来るぞ?」


「えっ?何を早くするのよ!」


思わず動揺すると、竜二は笑いながら、私の所へ来た。


「キス♪キスしよ」


竜二は、私を抱きしめると、いつもみたいに優しく、そして強く、キスをしてくれた。


泣いて暮らした二年間が嘘みたい。


竜二が死んじゃうんじゃないかって、思ってたあの日が嘘みたい。


私たちは、しばらく、唇を重ね合わせていた。


幸せ…。