通りで、お客さんもいないわけだ。


「また、貸し切りにしたんだ?」


「いいじゃん。別に」


そう言うと、竜二はソファーに深々と座った。


三年前のあの日。


竜二は、私が連れて帰られてすぐに、意識を取り戻した。


それなのに、会いにもいけないままだったのだ。


竜二やジンが、学校や親に謝りに来てくれ、私たちは高校卒業まで、一度も会う事をしなかった。

ケジメとして。


竜二は、きっと私を忘れてる…。


そう思った去年、竜二は私の家へ来て、両親を説得してくれた。


もちろん、許してもらえなかったけど…。


だから、私は家を出る事にしたんだよね。