「愛美!」


階段を昇り始めた所で、竜二が追いかけてきてくれた。


心の中で、それを期待してたんだけどね…。


「ジンが言った事は、気にすんなよ。あいつなりの優しさだから」


竜二は、私の手を取り、そう言った。


「私…。周りが何て言おうと、竜二とは別れない…」


うつむいたまま、ポツリと言った。


本当に、泣きそう。


「当たり前だろ?オレだって、別れたくない」


竜二は、そう言うと、私を優しく抱きしめた。


「ほら、この前話したホストクラブ、行ってみないか?」