「…航くん?」



――ベットの上。

部屋に戻ってみさきを下ろして。

そのまま、俺自身もその横に崩れ落ちてしまった。



「どう…したの?」



そんな俺を見て、すっかり目が覚めた様子のみさき。


布団に顔を埋めた俺の頭をふわりと撫でている。



「眠い?」


「いや…」


「具合悪い?」


「や…」



なんでだろう?


自分の優勢を確認して、
威嚇して。

守りたいものは、
この手でちゃんと掴んでいるのに。


なんで、

こんなに不安なんだろう?



「航く…え?ちょっ…」



頭に触れていたみさきの手を取って。



「何…っ!」



引き寄せて…
そのまま、唇を塞いだ。



「んっ…ちょっ」



いつもとは少し違う。

乱暴なキス。

貪るように重ね続ける。



「や…ぁ…」



最初こそ抵抗したものの、みさきはすぐにそれに応じてきて。


いつの間にか

お互いに、夢中で求め合っていて…



「このまま続けてもいい?」



一瞬だけ唇を離して。
みさきが頷いたのを確認してから。


俺は、ゆっくりと、
彼女をベットに沈めた。