迷子の眠り姫〜sweet kiss〜*下*





「じゃあ“予定”ってことで。」



困惑したままのみさきににっこり微笑みかけた。


もちろん、その気持ちに嘘はないけど、

そんな、真面目に受け取られるとは…


困らせるつもりはなかったんだよね。



「いつになるかはわからないけど…約束。」


「あ…」



握っていた掌をほどいて、代わりに小指を突き出した。



「いろんな準備が整ったら、結婚してずっと一緒に暮らそう?」


「…うん。」



躊躇いがちに、みさきの小指が絡められた。

それをきゅっと握り直す。



「うるさいおまけ付きだけど…いい?」


「うん。」


「子供は“2人”ね。」


「うん…って、え?」



ぼーっと、繋がれた指先を見ていたみさき。

ハッとしたように顔を上げた。



「約束、だよ?」







俺たちの“未来”は、
あのときから決まってる。


みさきの中で、俺が“特別”になったとき。

みさきにとって、アイツの存在は意味をなさなくなった。


だから、大丈夫。



何も不安になることなんてないんだ――