迷子の眠り姫〜sweet kiss〜*下*





「なんか、まるで“姑に怯える嫁”って感じなんだもん。」


「よ…嫁?」


「何も、そこまで気にしなくても大丈夫だから。」



確かに、母さんはみさきの朝ご飯を期待してたみたいだけどさ。

別に、強制してるわけじゃないし。

何より、みさきがそこまでする必要はない。



「でも…泊めてもらってるのにそんな…」


「俺が“泊まってもらってる”んだから、問題ないでしょ。」


「え…?」



会いに来てもらって、
泊まってもらって、
ずっと一緒にいてもらってる。


全部、俺のワガママ。


だから、そんな…母さんの食事の世話まですることないんだよ。ホントは。


みさきが甲斐甲斐しくやっちゃうから、あの人は調子に乗るわけで…

“娘”…を通り越して、
“嫁”の如く甘えてるからなぁ。

みさきが気にしちゃうのも無理はない。


図々しいって言うか気が早いって言うか…


でも…



「やってることは同じなんだよね」


「…?」


「いっそのこと、しちゃおうか?」


「何を…?」


「“結婚”」