昔から、そうだった。
アイツは、変なところで“兄貴”ぶるんだ。
俺を庇って、助けて、やさしくする。
でも、それはことごとく、俺の望むこととは違っていて……
俺はただ、イラつくだけ。
みじめになるだけ。
寂しくなるだけ…だったんだ――
「…ん?アレ?」
小さく声が漏れて。
ゆっくりと目蓋が開いて。
「……航くん?」
その瞳が俺の姿を捉えた…瞬間、
「朝ご飯っ!」
ガバッと、みさきはものすごい勢いで飛び起きた。
寝顔を眺めながら、彼女の柔らかな髪を弄んでいた俺の手は…
その衝撃で振り払われて、悲しくも行き場を失った。
……何?
彼女らしからぬ行動に、思わずぽかーんとする俺。
って言うか…
「……すごい格好。」
「え…?」
「目のやり場に困るって言うか…いや、俺的には全然いいんだけど。」
「……っ!?」
ようやく気づいたのか、慌ててシーツを手繰り寄せるみさき。
そして手早く隠して、顔を赤くしたまま俺のほうを見て…
「……おばさんたちは?」

