「はいはい、大丈夫よ。鈴が飛び出したのもいけないのよ。」





鈴を抱き上げ、宥めてる章菜と視線が合うがすぐに逸らされ、おまけに通りすぎようとした章菜を呼び止める。





「話を、聞いてほしいんだ……。」




自分でも笑ってしまうほど弱々しい声しかでなかった。





「話?」


「言い訳するつもりはない。ただ、謝らせてほしい。」


「わかった。でも、少し待ってて。そこの売店で飲み物買ってくるから。」


「あ、ああ。じゃあ、鈴は俺が」





鈴を抱えたままの買い物は大変だろうと、鈴は俺が見とくよ。と言う言葉は遮られ断られてしまった。





「すぐ戻るから談話室で待ってて。」





そう言われ、売店へ向かう章菜の後ろ姿を見て小さくため息を吐きエレベーターへ乗り込むと、俺を呼ぶ鈴の声が聞こえ素早く振り向いた。





「鈴!?」


「パーパッ、りんもー!」


「鈴……。」