今すぐ誤解を解かなきゃとお義父さんとお義母さんの顔を見るが、俺が本当の気持ちを伝えなきゃいけないのは章菜だと思い、お義父さん達に頭を下げ立ち上がる。





俺はあの時、章菜にも子供達にも謝っていない。





親として夫として、第一にするべき事をしていなかった。





法定速度なんか無視して病院まで車を飛ばす。





章菜に会いたい、子供達に会いたい……会って抱き締めたい。





病院に着くなり、急いで車から降り病棟へと足を早める。





エレベーターへと急げば、丁度上から降りてきたところだった。





誰かが中にいるかもしれないという考えは全くなくて、扉が開いた瞬間乗り込もうとしたらぶつかってしまった。





｢うﾞ………うﾞぅぅ〜、いﾞたﾞいﾞぃ〜っ。ママぁ〜。｣





視線を落とせば、俺とぶつかったのは鈴だった。





尻餅をついてしまった反動からか、仰向けに倒れ横にいた章菜に両手を伸ばしていた。